「日本語起源論」解決に向かって

1999.1.24 初出


 日本語の起源

 月に人類が行き来することさえできるようになった二十世紀もあとわずかとなりました。私たち日本人のルーツを知りたいという思いから、明治このかた今にいたるまで、「日本語の起源」は巷の話題となっています。しかし、それらの説のほとんどは取るに足りないもので、色んな説ばかりが巷にあふれている現状です。そしてこのような思いつきともいえる、「日本語の起源」の説が巷にあふれる大きい理由は当たり前のことですが、日本語に見られる「動詞活用」「係り結び」「連濁」などといった問題が何ひとつ解かれていないことです。上のような問題を解き、そこから得られたことを他の言語と比較することによって、「日本語の起源」を解いていくのが比較言語学の教えです。
 たしかに「日本語の起源」は難問題で、そうそう簡単に解けるものでもありませんが、二十一世紀もまじかに迫った今、「日本語の起源」の問題を未解決のままにしておくことはできません。そこでこれから一年以上にわたって、日本語の色んな問題をひとつひとつ解いていきたいと思います。そして、それらの問題を解くことによって、「日本語の起源」がインドネシア語やハワイ語が属するオーストロネシア語族にあり、日本語は二つ、もしくはそれ以上の言語が混じりあってできた混合言語などではなく、ただ唯一オーストロネシア語族に血を引いているということを、このホームページを見てくださる皆様に示していきたいと考えています。
                   1999.1.24  ichhan